-あなたは、あなたより年上の日本人が持っていなかった、新しいタイプの情報や経験も持ち込みましたね。
Comme des Garçonsのような当時の有名デザイナーたちは、ヨーロッパに倣っていました。コピーするとか、そういうことじゃなくて。みんなとても優れたデザイナーだけど、とにかくフランスのファッションを模範にしていた。でもストリートウェアは、世界中で同時に発生しつつあったので、日本人は誰も模範にする必要がなかったんです。ちょうど良い時期だと思いました。それが今、料理の世界、食文化で起こっているんです。
-前回話したとき、どうして人がいまだに自分の考えに興味を持つのか分からない、と言ってましたね。若い世代が出てきて、何か新しいことを始めるのを待っているのに、って。その気持ちは今も同じですか?
同じですね。特にファッションに関しては、みんなUniqloのようなライフスタイル ファッションへ傾き過ぎです。Uniqloは良いブランドですが、あれはライフスタイル ブランドです。僕はファッション ブランドだとは呼びたくない。ファッションはもっと曖昧なものです。ファッションはもっと心地の良くないものですよ。
-今、東京ではみんなファッションに興味がないみたいです。
日本だけのことかな?
-グローバルな動きだと思います。みんな飽きたんですよね。過剰に摂取して、重荷になったんです。
それは良いことかもしれない。僕が若かった頃、ファッションに興味がある人なんてそんなにいなかった。そこから、ファッションはちょっと大きくなり過ぎたのかもしれない。だから今は収縮している。何か変なことを始めるにはちょうど良い時期かもしれないな。